この度、二年振りに橋本さんの個展を開催いたします。
橋本さんは昭和18年神戸のお生まれ。画家をされていましたが27歳で陶芸に転身され今は日光で作陶されています。
前回も書きましたが、自然観・宗教観・哲学・その歴史などを学ばれ陶芸に対してのご自身の価値観も体系化されており、お話を聞いていてもとても楽しく過ごせるのです。
そんな橋本さんの作品は主に焼き締めです。伊賀・信楽の他に「明神(みょうじん)」と銘打たれた独自作もご制作されています。
「明神」は鉄などの金属を混ぜた化粧土を塗り釉薬は掛けずに焼くことで青黒く発色させた作品です。独自構造の薪窯で6日間焼かれ、たっぷりと灰を被ることで生まれる窯変との共演も見所です。
鉄釉などの釉薬モノでも見事な焼けを見せてくれますが、橋本作品のもう一つの特徴として高い意匠性があります。やわらかく女性的な曲線や自然から切り出したような野趣の強いものまで、画家時代に培われたものか美しい均衡を持つ様々な形で表現されます。土の可塑性を存分に活かした細かな工夫の賜物でもあります。
今回も茶器・花器・酒器・食器の力作が並びます。一味違う橋本焼締を是非ご覧ください。