過去の展覧会

山口真人 志野・織部展

山口真人 志野・織部展

2021年1月3日 - 2021年1月11日

2021年企画展一発目、「山口真人 志野・織部展」を開催いたします。 2020年に山口さんが「見直す」と心血を注がれた志野と2021年新意匠の織部琳派を含む織部を展覧いたします。 その肌、土味、鉄の滲みといった質感や厳しくすらある形で確固たる人気を博した志野を「見直す」と聞き驚いていたところへ、窯焚き手伝ってとのお声掛け。その集中力は凄まじく、通常は避ける真夏の窯焚きに駆りだされ、我々は二日弱のお手伝いでしたが焚口から炎が噴き出す地獄絵図を思わせる中で、山口さんの目は一歩も二歩も先を見据えていました。虎穴に入らずんば&綿密な研究による挙句、密度の高い新たな志野が生まれました。 そして、織部。 立体ならではの奥行きもある大胆な構図に古典を絡め、やきものならではの質感・窯変を加え織部の精神を現代に具現した作品郡に鳥獣戯画を加えていただきました。力強い造形と細かな鉄絵による荘厳な作りにフワっと柔らかな風が吹くような新しい雰囲気になったのではないかと存じます。 未だ解消しないコロナによる暗鬱とした空気を吹っ飛ばす力を秘める展示となることと存じます。是非ご覧ください。

市川透 陶展

市川透 陶展

2021年2月20日 - 2021年2月28日

今年も市川さんの個展を開催いたします。 前回もつらつらと書きましたが、弊店とお付き合いくださっている作家さんのなかでは異色な存在である市川さん。強烈な独自性と、その表現に対する徹底性からくる作品の完成度というのは健在で、今年はその発展型をみなさまにはご覧いただけることと思います。 市川作品の意匠にはそれぞれの題があり、考えがあります。それは世相を映したものであったり、古典から得たものであったり、様々です。私はそれをお聞きしても学がないものでよくわからない。その都度調べるわけですが、付け焼刃では作品との関係性まで理解できることもなく、一体どんなものを食べて生きてきたらこんな作風になるのだろうなどと、感覚的な思考に収まってしまうわけです。 何がいいたいのかというと、いろいろな楽しみ方がありますが、作家が何を食べているのか気になるくらいヤキモノとしての魅力がありますよということでございます。どんな魅力なのかといいますと、先日発売された「アートコレクターズ」さんのアンケートに寄せた文を流用します。せっかくなので私も初めて買ってみました。 - - - - - 毒々しい程の派手さと野趣。ヤドクガエルに魅入られるような感じでしょうか。やきものの伝統的な技法から現代の技術までを駆使し、強烈な意匠を表現しきる突き抜けた存在感が人を惹き付けるのだと思います。 - - - - - 去年発表された「リコリスラジアータ」、「凪と炎」などの人気作に加え、DM作成までに間に合いませんでしたが今展に向けて新意匠の作品もご出品いただきます。是非、お越しくださいませ!

山口真人を愉しむ 於 乃木坂しん

山口真人を愉しむ 於 乃木坂しん

2021年6月11日 - 2021年6月14日

この度、「山口真人を愉しむ 於 乃木坂しん」を開催いたします。この会の為に作家が器を作り、この会の為の献立を店主 石田が盛る。それらを作家同席のカウンターでお客様にご提供する。作家×乃木坂しんの企画も9回目を迎えます。 今回は乃木坂しん開店5周年に合わせ、本企画第一号としてご参加いただいた山口真人氏に再び登場していただきます。山口氏は古典に対する徹底的な追求の中で得た知識と技術を駆使し、今を生きる陶芸家としての制作をされています。 やきものとしての魅力をしっかりと纏った新しい風を生み出せるのは、やきものの本質を確かに捉えているからに他なりません。 2017年にご参加いただいてから丸4年。その間に様々な作家と共演し向き合い腕を磨いてきた乃木坂しん店主 石田伸二。大きく進化した二人の再演を是非、ご体験ください。

橋本誠 やきもの展

橋本誠 やきもの展

2021年6月19日 - 2021年6月27日

この仕事をしていると、やきものの良し悪しを思い、そもそも「美しい」とは何なのかなんて思うことも自然なことと思います。美しいと感じるものをたくさん見たり体験することで法則を見出そうと試みたり、本を読んだり、その答えを科学に求めてみたり、どこか直接的で短絡的な方へ私は考えを向けてしまいます。 橋本さんは自然観、宗教観、哲学、歴史、偉人の思想などを学ばれた上で、ご自身の立ち位置を決めご制作されています。そのせいか、お話しをしていると橋本さん一人ではなく、統一された意思を持つ複数の人を相手にしているように感じます。血の通った何本もの柱を持つ「橋本誠」という価値観を通して、いろいろな美の景色に臨めるのです。なんて書くと堅苦しくなりますが、とてもやわらかで魅力的なお方です。ジョークもお好きです♡ 橋本さんは昭和18年のお生まれ。高校入学から絵を描き始め、21歳で画家を目指し上京。様々な出会いを経て27歳で最後の絵画個展をした後、陶芸を始められました。現在は日光に独自構造の薪窯を築かれご制作されています。 自然な流れを活かした成形と、複数回焼かれることにより生じた豊かな景色は作品に幽玄さを纏わせます。写真ではお伝えしきれないのが辛いところです。橋本さんを通した美の景色。是非、覗きにいらしてください。

小島陽介 陶展

小島陽介 陶展

2021年7月10日 - 2021年7月18日

今年も小島さんの個展を開催いたします。 初窯展の予定でしたが、まさかのコロナ絡みで築窯が間に合わず・・・。 しかし、窯作りにかけるはずだった時間を制作にまわしていただき、よりいいものを焼いていただきました!見込みで入浴するタヌキ付きの焼き締め、自然釉と藁灰釉で片身替わりになった斑唐津、いくつもの景色が重なり見所だらけの伊賀など、薪窯焼成による味わいたっぷりの酒器から、これからの季節に向けた染付けや銀彩、独特な質感の井戸、刷毛目の食器など、多彩に展覧いたします。 小島さんの作品はどちらも動的な風を持ちつつ器としてのまとまりがあります。刺激があるけれど、手にも料理にもシックリくる。いいものです。是非、お越しください。

清水万佐年 陶展 ~蛇窯七色~

清水万佐年 陶展 ~蛇窯七色~

2021年9月11日 - 2021年9月19日

今年も万佐年さんの個展を開催いたします。毎年、万佐年さんは目に見える課題をもって個展に臨んでくださいます。刺激的です。今年もやってくれました。 蛇窯(じゃがま)と呼ばれる背が低い単室の薪窯による窯変が万佐年作品の見所ですが、それをなんと七種の手で展開。人気の焼締・辰砂、斑唐津風の藁灰釉・青の新作、白は引き出し(※1)&炭化の新技法を加え一味違う風情に仕上がっています。七色と謳っておりますが、赤ドベなど他種もございます。赤ドベも迫力が増しました。 そしてもう一種!別企画でお願いした作品にあった万佐年さんの絵付けがなんとも妖しげな魅力を放っていたことに目をつけ、妖怪を描いてもらいました。頼む方は簡単ですが、描く方は大変です。が、マジメで気の優しい万佐年さんの人間性に付け込み無理強いした甲斐がありました。 万佐年さんの新展開、是非ご覧ください。

松本伴宏 陶展

松本伴宏 陶展

2021年10月2日 - 2021年10月10日

松本伴宏さんの個展を開催いたします。今年も信楽、釉化信楽(ゆうかしがらき)、赤絵と 幅広くご出品いただきます。 さて、釉化信楽は松本さん独自(私の知る限り)の技術ですが、私は大発明だと思っています。信楽の土 を穴窯焼成した後、釉薬を掛け再焼成したものです。 穴窯で焼かれ緋色や自然釉が魅力の信楽ですが、ご存じの通り、穴窯含め薪燃料の窯は扱いが難しく、数日かけて焼いたもの全てが作品として世にでるわけではありません。いい景色が出なければ焼き直し。割れ、カケもよくあることです。そんな苦労をして焼いた信楽にわざわざ釉薬を掛けてもう一度焼こうなどと誰が思いましょうか。変人です。が、その狙いは見事に当たり、信楽の窯変を釉の下に閉じ込めたなんとも不思議な魅力を纏うやきものが出来ました。 そして今年は松本さんご執心の箸置きをたくさんご出品いただきます。信楽、織部、瑠璃、ブロンズ、 トルコブルーなど。塩皿にもなりそうなものも。箸置き作りが楽しくて止まらないのだそうです・・・すごい。 いつもと少し違う雰囲気の展示になりそうです。みなさまのお越しをお待ちしております。

神田一大・杉本祐 刻字と信楽展

神田一大・杉本祐 刻字と信楽展

2021年10月16日 - 2021年10月24日

去年、新型コロナ関連による影響で中止としてしまったお二人の展覧会を開催いたします! 神田さんは弊店とお付き合いのある作家さんの落款を彫ってもいらっしゃりそのご縁で一昨年から杉本さんと二人展をしていただいております。弊店の落款も実は神田さんのお作でして、そのまま印とさせていただいております。わずかな面積の中で単色による表現なので一刻一刻に使う神経は計り知れませんが、そこから作り出されるものは密度の高い魅力を纏っております。そんな神田さんによる刻字作品をご出品いただきます。大きくなった分、迫力も激増!看板にしても素敵です。 そんな神田さんの作品を意識したというわけではないのですが、今年の杉本さんには透かし彫を施した信楽を作っていただきました。こちらも例の如く、私がネチネチと陰湿にしつこく依頼しました。なにかしらで連絡をとる度にネチネチと言い続けるのです。それをすると人は消えていくか、怒るか、聞き入れるか、です。今回は成功しました。信楽のように石がたくさん入っている土には不向きであることは承知の上です。彫って石に当たるたびに、形を崩さないように小さい石を取り除き、空いた穴を土で埋める。その繰り返しの末、薪の窯で焼いていい景色が出なければ焼き直し。乾燥中や焼成中に切れてしまえばボツ。地獄のような作業です。全て承知の上でネチネチと自分の願望を捻じ込むのです。ごめんなさい。

狛サンタ・狛トナカイ展

狛サンタ・狛トナカイ展

2021年11月20日 - 2021年11月28日

私は神も仏も見たことがありません。しかし、理解が及ばないことや思考が止まるくらいの感動にブチ当たったとき、人は人智の及ばぬ何かがいるような気がしてしまうのです。 日本のクリスマスを象徴するサンタクロースとトナカイ。そして、日本人に馴染みがあり、私が企画として執着する獅子・狛犬。それらを融合させた「狛サンタ・狛トナカイ」。最早なんなのかわかりませんが、造形・意匠の鋭い感覚と高い陶芸技術を持つ(と私が思っている)作家さんに泣きつき、企画として実現しました。 幼少期から刷り込まれてきたクリスマスに対する根拠のない期待と冬の空気。それらを最高潮に引き上げる「狛サンタ・狛トナカイ」。今冬、あなたは浅草で神と遭遇する。かもしれない

谷本貴 伊賀と白磁 たまに黒 展

谷本貴 伊賀と白磁 たまに黒 展

2021年12月4日 - 2021年12月12日

弊店では7回目となる谷本さんの個展を開催いたします。日本のやきものは土器に始まり、炻器、陶器、磁器と発展してきました。その中で谷本さんには去年、縄文土器を題材にしてもらいましたが、今年は最先端の磁器での展示です。 谷本さんの作品は一見、破綻しているように思われますが、中毒性のある独特な均衡が保たれていると私は考えています。器肌を単調にすることでその造形が際立ちました。伊賀による窯変との相性も極上ですが、白磁との中毒要素の違いをお楽しみいただければ幸いに存じます。

柳下季器 陶展

柳下季器 陶展

2022年1月3日 - 2022年1月11日

2022年初企画展として弊店では5回目となる柳下季器さんの個展を開催いたします。 「柳下さんの作品は活発な静だ」と毎年のように書いておりますが、刃を砥ぐように作陶される方(私見)なので新たに書き加えるようなこともあまりなく 「更に鋭利になったから見にきてね!」に尽きるのです。 しかし、それはわびさびを中心とする柳下さんにとって大切なことです。本歌への理解を深め砥ぎ続けることで、現代を生きる柳下さんの気付きの要素が自然に組み込まれ「柳下季器によるわびさびの再現」という形になるわけです。(たぶん) そんな柳下さんの作品群に今年は「片身替」と銘打たれた新しい意匠が加わりました。二つの異なるものを合わせると動的な印象になるのは避けられないしそこにおもしろみもあるものと思いますが、柳下さんの片身替はやはり「静」を纏っております。動的な意匠を「静」の風に仕立てる様々な工夫の中に柳下さんの本懐を少し覗けるような気がします。 新作の茶器・花器・酒器・食器を展観いたします。是非お越しくださいませ。

杉本玄覚貞光を愉しむ 於 乃木坂しん

杉本玄覚貞光を愉しむ 於 乃木坂しん

2022年3月25日 - 2022年3月28日

この度、「杉本玄覚貞光を愉しむ 於 乃木坂しん」を開催いたします。 作家×乃木坂しんの当企画もおかげさまで10回目を迎えます。記念すべき10回目は信楽で作陶される杉本玄覚貞光氏にご参加いただきます。 氏はわびさびと呼ばれる思想を中心に置き制作され、茶陶の第一人者と言っても過言ではない高い評価を得ています。その人気は茶人だけに収まらず料理人やコレクターにまで及び、京都 野村美術館や海外のギャラリーでも個展が開催されています。 今回も器は全て当会の為にご制作いただきます。その器が乃木坂しんに届くのは会期一週間前。そこから献立を練り、作家同席のカウンターでご提供いたします。若手作家を中心に共演してきた当会ですが、杉本氏の作品に対して乃木坂しん 石田がどう応えるか。今までとは一味違う雰囲気になりそうです。是非、ご参加ください。

内村慎太郎 陶展 ※八丁堀の移転先にて開催

内村慎太郎 陶展 ※八丁堀の移転先にて開催

2022年4月9日 - 2022年4月17日

弊店は浅草から八丁堀へ移転します。弊店では初となる内村慎太郎さんの個展で八丁堀での営業を開始いたします。よろしくお願いいたします。 さて、ご存知の方も多いことと思いますが、内村さんは福岡の糸島市で唐津や高麗ものを中心に作陶されています。糸島市がどんなところなのかまでは把握しておりませんが、内村さんの工房周辺には緑があり、和かな川が流れ、野趣のある石垣がその川に面し、工房敷地内の大きな石の上から臨むそれらの景色が気持ちよく、四季の移ろいを楽しむにも絶好の場所です。自然美と人工美がうまく調和し、そうした空気を生むのでしょう。 そんな環境が関係しているのかは不明ですが、内村さんの作品からも同じ空気を感じます。端正でありながら緩急も利いた轆轤・削りが安心感を生み、枯れたなかに艶も感じられる独特な釉調や土味から自然の趣を酌むことができます。石垣や川を手に収めることはできませんが、内村さんの作品からその感覚を味わうことができます。 茶器・花器・酒器・食器とご覧いただけますが、今回は中国茶に使える器もご出品いただきます。内村さんの作風にバッチリとハマりました。手がける人の少ない玄悦・茂三の作品もご覧いただけます。是非お越しください。

福島一紘 陶展

福島一紘 陶展

2022年4月23日 - 2022年5月1日

この度、2年振りとなる福島さんの個展を開催いたします。 福島さんというとゴリっとした伊賀という印象が強いのですが、今年は新たな手もご覧いただけます。銀一色の肌を持たせることで造形や器肌の面白さが際立つ銀彩、淡い緑を含み質感・発色ともにやわらかな青白磁、サヤに入れないことで伊賀のように灰を被り独特な窯変を得た伊賀志野。銀彩や青白磁のように福島さんの印象から離れた作品も新鮮味があり刺激的ですが、視覚に刺激が強いのは伊賀志野でしょう。 伊賀織部と銘打った作品を発表されていましたが「伊賀」の部分は土であり素材を指し ておりました。今回の伊賀志野の「伊賀」は焼成にあります。志野は美濃で生まれたやきもので通常はサヤを被せて焼かれますが、福島さんの伊賀志野はサヤを被せず伊賀の窯変を取り入れたものです。福島さんの使う長石の作用により自然釉が紫に発色する作品もあり、強烈な窯変は正に伊賀です。福島さんらしさを残しつつ新鮮味のある見事な新作であると思います。 お得意の伊賀や新作の茶器・花器・酒器・食器が並びます。弊店移転後二発目となる企画展です。是非、お越しくださいませ。 ※サヤ:窯の中で火や灰が直接作品に当たらないようにするために作品を覆う器

西岡悠 陶展 ※八丁堀の移転先にて開催

西岡悠 陶展 ※八丁堀の移転先にて開催

2022年5月14日 - 2022年5月22日

2020年1月以来、久しぶりに西岡さんの個展を開催いたします。 まず、表現が格段に豊かになっていることに驚かされました。 2019年に築かれた薪窯を掌握され、造形・意匠の幅も広がり、やきものとしての質感・作りも それぞれ深堀りされ、西岡さんのやきもの愛を改めて強く感じさせられます。 更に!西岡さんの代名詞である黄瀬戸でも「黒狐手(こくこで)」と銘打たれた新しい手を発表されます。 ご本人がいう「黄瀬戸と楽の融合」の通りに見えますが、その内容もなかなかのものです。 「黒狐(こくこ・くろきつね)」は中国や日本の神獣であり平和の象徴とされています。作品の色と楽の要素を含むことから「黒」。油揚げの別称「狐揚げ」から「狐」。黒い油揚手の黄瀬戸ということで「黒狐手黄瀬戸」となったようです。 図録1の作品については更に「エナ栗」としていますが、これは長次郎の「ムキ栗」を黄瀬戸の定番 である六角にし、西岡さんの窯がある美濃は恵那の名産 恵那栗から命名したものです。 造形物は視覚で楽しむものでしょうが、そこに縛られず多角的になると茶も酒もおいしくなるというものです。もちろん、やきものとしても素晴らしく、極上の油揚肌に渋みが加わり、造形のおもしろさも相まって目を釘付けにされます。 今、最高に爆発している男の展示を是非ご覧下さい。

曽我尭 陶展

曽我尭 陶展

2022年6月4日 - 2022年6月12日

久しぶりに曽我さんの個展を開催いたします。弊店では約3年振りとなる曽我さんの個展ですが、目新しいものはございません。「一生掛けて古備前を目指す」という曽我さんの現在地をご覧いただきます。なんて書くと紹介文としては非常につまらなく商売としてはなんの旨味もないのですが、私の乏しい表現力ではやりようもありません。しかし、息を呑む程の美しさを作品が纏っていることは確かです。曽我さんが地道に磨いているものが確実に輝きを増しているわけです。簡素が故に際立つやきものとしての純粋な魅力を感じ取っていただけることと思います。是非お越しください。 ※曽我さんとは3年近くお会いしておらず曽我さんが今何を考え何をしているのかを見に会期前に備前に行く予定です。出張のことをSNSなどにはあまり掲載していませんが、今回は曽我さんの陶芸道具や窯、製法など、徹底して古備前に倣う姿勢を写真などでお伝え出来ればと思っております。よろしければご覧ください。

小島陽介 金彩銀彩展

小島陽介 金彩銀彩展

2022年6月25日 - 2022年7月3日

今年も小島さんの個展を開催いたします。「銀彩展」と銘打った個展を2018年に開催しましたが、今年は「金彩銀彩展」です。塗り潰しの銀彩は魯山人さんが備前の焼き仕損じに銀を塗り焼き直したことが始め といわれており、比較的最近の技法です。銀一色になることで質感が鮮明に浮き出てて独特な雰囲気を纏います。 陶器の有機的な雰囲気と金属質特有の無機的な要素を併せ持つ不思議な肌になります。器としては異色な印象を持ちがちですが、白磁の汎用性と土モノの味わいを持つ、おもしろくも扱いやすい器なのです。経年で酸化し、燻し銀のように変化していくことも魅力です。(磨くことでピカピカに戻すことも可能) そして、金彩。ほぼ純金(金含有率99.7%)を焼き付けてあり秀吉が泣いて喜びそうな風合いですが、こちらもしっかりと下地が活きているところがおもしろくあります。施釉部分のギラつきと素地部分のザラつきの対比や、人間が無条件に美しいと感じる金そのものの魅力を纏っています。 ギラギラした話を書いてきましたが、作品の要として小島さんの動的であり絶妙な均衡を保つ造形力が あります。 これからの季節にピッタリの茶器・花器・酒器・食器が揃います。是非お越しください!

澤克典 陶展

澤克典 陶展

2022年7月9日 - 2022年7月18日

今年も澤克典さんの個展を開催いたします。 今回は呼び継ぎを施した作品もご出品いただきます。呼び継ぎとは、カケた器の不足部分に別の器の一部を接着し修復をする技法を指します。当出品作品は修復ではなく、完全な器を削って埋め込むという意匠として施したものです。修復の呼び継ぎとは違い完全な作為によるものです。造形の流れを崩さないことで、突然異質なものが入る違和感を意匠として成り立たせるのが呼び継ぎなのでしょうが、わざわざそれをするところに織部的なおもしろさが加わります。楽しくナイはずがナイのです。 克典さんお得意の信楽、織部もご出品いただきます。野趣の信楽と意匠性の織部。相性はよく、お互いを引き立てます。是非お越しください。

杉江智を愉しむ 於 乃木坂しん

杉江智を愉しむ 於 乃木坂しん

2022年8月5日 - 2022年8月8日

この度、「杉江智を愉しむ 於 乃木坂しん」を開催いたします。 11回目となる今回はガラス作家の杉江智さん(すぎえ さとし)をお迎えします。杉江さんの作品は全て無鉛クリスタル製です。クリスタルといっても質は様々ですが、杉江さんのクリスタルは高い透明度と艶のある輝きを持ち、強度も高く、美しさと実用性を兼ね備えた作品なのです。ガラスの性質を活かした造形も多彩で、全てに品があり日本料理との相性も抜群です。数多くの料理人に愛用されていることがその証左でしょう。 今回は全てガラスの器で御料理をご提供することになります。この新しい試みに乃木坂しん店主 石田がどう臨むか。作家同席のカウンターで是非ご体験ください。 皆様のお越しを心よりお待ちしております。

杉本玄覚貞光展

杉本玄覚貞光展

2022年9月3日 - 2022年9月11日

今年3月に開催しました「杉本玄覚貞光を愉しむ 於 乃木坂しん」に続き、「杉本玄覚貞光展」を開催いたします。 わびさびを中心に置いて作陶…という言葉から保守的な印象を持たれがちですが、杉本氏は常に気付きを求め、より良いものを生むべく目をキラキラとさせて取り組んでいらっしゃいます。それは陶芸のみに留まらず、禅画や新しい木材の開発にも至ります。 そしてとても情熱的で論理的。その案や実現力、速度にはいつも圧倒されてしまいます。そんな氏が最近完成とされた斑や、刷新された長次郎黒も今回はご出品いただきます。(※長次郎黒は図録掲載に間に合いませんでした) 長次郎の黒はわびさびの中心にあると大亀老師がおっしゃっていたそうで、特別な思いもお持ちなのではと存じます。 そんな長次郎黒の新作をおよそ8年振りにご発表されます。楽しみすぎてもう眠れません・・・。 他にも様々な手の茶器・花器・酒器・食器、塑像・禅画と幅広くご出品いただきます。是非!お越しくださいませ。 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - 今回、新型コロナウィルス感染症の蔓延状況から、残念ですが杉本氏のご在廊はご遠慮 いただくことといたしました。そこで、「在廊できず申し訳ない」ということでお買い物してくださった お客様全員にぐい呑「無事」を贈呈してくださることとなりました。(本当です!) ※十分な数をご用意いたしますが、不足した場合は後日、店舗にてお渡しいたします

清水万佐年 陶展

清水万佐年 陶展

2022年9月23日 - 2022年10月2日

今年も清水万佐年(しみず まさとし)さんの個展を開催いたします。 蛇窯で焼成された焼き締めや釉薬ものを多彩に展開した去年に続き、今年は新たな手を加えて発表していただきます。好評だった染付×窯変による百鬼夜行シリーズにも磨きがかかっております。 さて、万佐年さんは手の広い窯変作家であると私は思っており、蛇窯を始めあらゆる窯を駆使して素材のおもしろさを清水流に引き出すところに魅力を感じております。古典的なものから近代的なものまで、独自の解釈も用い作陶に臨まれています。その柔軟さというか、素直にみえる探求心が予測のつかない展開を見せてくれ、毎年毎年ドキドキとさせてくれるのです。そういう万佐年さんに負けまいと図録の向きをいつもと変えてみました。見づらいですかね?? 是非、ご高覧ください。 ※蛇窯(じゃがま):長く天井が低い為、蛇のように見える薪窯で万佐年さんの蛇窯は単室)

神田一大 杉本祐 刻字と信楽展

神田一大 杉本祐 刻字と信楽展

2022年10月8日 - 2022年10月16日

今年もお二人の展覧会を開催いたします。弊店とお付き合いのある作家さん数名の落款を彫られていたことが切っ掛けでお付き合いさせていただいている神田一大さん。当図録にも載っている弊店のロゴも神田さんによる作品です。器もお好きでかなりの数を集められており、釣りも料理もされるのです。 ご自宅に招かれたことのある作家さん達の間では「料亭 神田」と呼ばれるほどの料理をいただけるか・・・。そんな方による作品なので信楽との相性もとてもいいのです。豪胆な中に緻密さもあり、存在感と緊張感を併せ持つ作品は日本料理屋さんや工芸のお店の看板制作のご依頼も増えております。禅を題にした作品が多いことも特徴です。 去年好評だった「透かし信楽」の進化版を杉本さんにはご出品いただきます。去年も書きましたが大小の石がたくさん混じっている 信楽の土に細かい透かしを施す作業は地獄そのものです。そもそも不向きなのです。が、杉本さんはやってくださいます。今年も。 しかも進化版!!私は杉本さんを苦しめる為に依頼しているわけではありません。とってもいいものなのです。信楽の野趣と透かしによる雅趣が共存する特別な器なのです。透かしを活かした向付や酒器、陶筥などをご出品いただきます。 透かしでない信楽もたっぷりご出品いただきます。強烈な窯変から秋を彩る緋色まで。茶器・花器・酒器・食器と揃います。みなさまのお越しをお待ちしております。

柳下季器 陶展

柳下季器 陶展

2022年11月5日 - 2022年11月13日

この度、弊店では6回目となる柳下季器(やなしたひでき)さんの個展を開催いたします。 毎回毎回、読んでいる人がいるのかもわからない文章をこのように載せているわけですが、内容に一番悩むのが柳下さんの時です。前回も書きましたが刃を研ぐように作陶される方なので「更に鋭利になったから見にきてね!」としか言いようがありません。私の考えにも大きな変化はなく、だからといって同じことを書くと数少ない読者に申し訳ないので載せません。このことが気になるという酔狂な方はHPに載せている過去5回のDMをご覧ください。 柳下さんの作品には目に見える変化が起きております。お得意のカセ黒が大きく変化しました。たくさんの色を持つ黒で質感も含めかなり独特です。しかし、わびさびの風は失われておらず、長次郎の流れをしっかりと感じます。これは、古典と向き合い考えを深めながら腕を磨き続けてきた柳下さんによる黒の「進化」であると思います。同じDNAからの変化である「進化」。ご本人も明確な変化を感じ取られてのことか、作品名を「カセ黒」から「今焼黒」に変更されました。おもしろい!! カセ黒のことばかり書きましたが、赤も釉薬が新しくなり、光悦黒の柚肌も更にしっとりとし、井戸の釉調も奥行きが増しました。織部にも新しい意匠が加わるなど、見所たっぷりです。是非、お越しください。

鈴木大弓を愉しむ 於 乃木坂しん

鈴木大弓を愉しむ 於 乃木坂しん

2023年6月9日 - 2023年6月12日

この度、「鈴木大弓を愉しむ 於 乃木坂しん」を開催いたします。 今回、三重は伊賀より鈴木大弓(すずき ひろゆみ)さんをお迎えします。鈴木さんは仙台のご出身。大学在学中に出会った陶芸サークルで活動し、卒業後は陶芸家になろうとお考えでしたが周囲の反対が想像できたので、卒業直後に韓国へ修行しに渡ってしまい周囲の口を塞ぐという大胆な行動により道を切り開かれました。その勢いは止むことなく、帰国後に独立され世襲が多い陶芸業界の中で燦然とその名を馳せていらっしゃいます。 尽きることのないやきものへの興味により研究は続き修行先に選んだ韓国生まれの李朝や地元の伊賀・信楽、楽、唐津、志野、織部と幅広く手掛けられ意匠も古典的なものから独自性の強いものまで様々に愉しませてくれます。 また、今回は店主 石田の希望もあり鈴木さんにお声がけいたしました。今までとは一味違う形になるかもしれません。特別なお席を是非体験しにいらしてください。

中條正康を愉しむ 於 乃木坂しん

中條正康を愉しむ 於 乃木坂しん

2024年6月14日 - 2024年6月17日

この度、「中條正康を愉しむ 於 乃木坂しん」を開催いたします。 今回は山梨は北杜で作陶される中條正康さんをお迎えします。中條さんは乾山の写しを中心にご制作されています。 乾山の器というと意匠や細工·絵付けに目を引かれがちすが、中條さんの作品は質感も素晴らしいのです。 原料もしっかり吟味されていますが、おもしろいのが薪をくべられる電気窯を使われていることです。電気の熱だけで焼くと少し冷たいかんじになってしまうそうですが、薪を加えることで温か味のあるいい雰囲気になるそうです。意匠·細工·風合い、それらの調和によりいい器ができということを改めて教わりました。その乾山の技法を用いた中條さん独自の技法による作品も作られています。 さて、乾山の人気は300年以上経った今でも衰えることはありません。特に料理人の方に強く支持されています。しかし、とても華やかな作品も多く、盛り付ける料理も選ばれることでしょう。店主石田がどのように応えるかも是非楽しみにお越しください。

内村慎太郎 陶展

内村慎太郎 陶展

2026年5月9日 - 2026年5月17日

今年も内村慎太郎さんの個展を開催いたします。 端正な形と枯れた風合いによる内村高麗・内村唐津。誰の目にも明らかな変化というものはありませんが、紙程の薄さの中に見られる景色は確実に深みを増しています。それらは土味や釉の失透感、貫入の出方、色合いなど様々な要素が複雑に絡み合い出来た作品の中から見出すものです。よって、感じ方も人により違いますが私は毎回興奮します。ハァハァ さて、今回は置物もご出品いただきます。器とは全く違う作りですが、やはり美しい均衡を見せてくれます。そこに長年培われた陶としての魅力が乗るのですからこちらも興奮モノです。 茶器・花器・酒器・食器の力作と併せて新作を展覧いたします。是非お越しください!

市川透 陶展

市川透 陶展

2026年4月4日 - 2026年4月12日

この度、弊店では五年振りとなる市川さんの個展を開催いたします。 梅花皮による有機的な表現と金彩・プラチナ彩による無機的な表現の混合により生まれる毒々しい雅やかさが魅力ですが、その深みが年々増しております。それらは釉薬の発色や梅花皮の粗細などの微細な調整や造形意匠の多角化などにより形成されています。何が言いたいのかといいますと、派手さに気を持っていかれがちですが、すごく繊細な考えや構造により形成された美しさがあり、とっても楽しいのですよということです。 また、金継ぎをしていて思うことですが、人間は先天的に金から美を感じるように出来ているように思います。ある意味絶対的な美をもつ金をやきものと組み合わせることで新たな側面を引き出すことにも成功しているのかもしれません。だって、金塊よりカッコイイのですから。 今回も茶器・花器・酒器・食器の新作を展覧いたします。是非お越しください!

藤ノ木陽太郎 陶展

藤ノ木陽太郎 陶展

2022年11月19日 - 2022年11月27日

この度、二年振りに藤ノ木陽太郎さんの個展を開催いたします。 均衡とれた形。丁寧なつくり。質感の良さ。唐津焼としてのおもしろさ。それらが揃うことにより、品のある美しい器が生まれます。 前回のDMにも似たようなことを書きましたが、藤ノ木作品最大の魅力はそこにあると思います。口にするのは簡単ですが、実行となると大変です。美しい均衡というものは、その感覚を持っていて、形にできる技術もないと具現化できません。一客一客に気を張って向き合わなければ丁寧なつくりにはなりませんし、やきものとしての研究もし続けないとおもしろいものは焼けません。それらを高い水準で実行し、 茶盌から豆皿まで宿らせているのです。使い勝手も考慮し、細かな工夫が散りばめられているところも御料理屋さんに愛される秘訣でしょう。 ここまで読まれるととてもカタイ人という印象を持たれそうですが、当図録表紙にあるようなブっ飛んだこともされます。前回もご出品くださいましたが、私がブランキー好きだからでしょう。愛です。これは。

杉本玄覚貞光展

杉本玄覚貞光展

2024年9月21日 - 2024年9月29日

この度、弊店では4回目となる杉本玄覚貞光氏の個展を開催いたします。 毎回新しい技法による作品を発表してくださいますが、今回は宋磁を狙った青瓷をみせてくださいます。今までも手掛けられていた高麗青磁よりも更に落ち着きのある青と質感が魅力です。失透質の奥に透明感を閉じ込めてある肌からは奥行を感じられ、つい見入ってしまいます。氏の作行の延長線上にしっかりと乗った新しい青瓷であると思います。 去年弊店で開催した「楽の湯吞展」より湯吞をよくお作りになっているそうで今回もご出品くださいます。が、それらは旅茶盌にも使える寸法で作られております。日頃は湯呑として使いしっかり育て、旅茶盌として使う際にはいい雰囲気になっているという具合です。汎用性が高いというのは単純に楽しいことと思います。こちらも是非ご注目ください。 人気の黒、赤、白、井戸を中心に幅広くご覧いただけます。今回は掛花入も充実しています。久々にご在廊もされます。是非お越しください!

日本橋三越 卒寿記念 杉本玄覚貞光展「不易」

日本橋三越 卒寿記念 杉本玄覚貞光展「不易」

2025年7月9日 - 2025年7月14日

不易――――― 作陶五十余年。立花大亀老師により禅の思想侘び寂びを三十五年間教授。侘び寂びという深大な世界に魅了され歩んで参りました。 その思想を忘れない中、新しい変化を取り入れていくこと、それはまた新味を求め変化を重ねていく流行性こそ不易(変わらない)の本質であると禅の教えがあります。 より不易を象る陶芸が数十数百年を経ても美しさを滲ませているのであればと願い、作陶に向かっております。 寺垣外窯 杉本玄覚貞光

「HELP!~永遠のCar of the Fire~ 」

「HELP!~永遠のCar of the Fire~ 」

2025年5月17日 - 2025年5月17日

2025年1月に弊店は開店10周年を迎えました。これも一重にみなさまの温かいご支援の賜物と深く感謝申し上げます。その記念として5月18日に弊店とお付き合いのある作家4名と結成したバンド演奏も披露する食事会を開催いたします。 そしてバンドメンバーによる展示会を同時開催いたします。せっかくなのでそのバンドにちなんだ雰囲気の作品を一部ですがご出品いただきます。表現の方法も様々で、超直接的なものから難解なものまで揃いました。同じ題となると作品に人間性が浮き彫りになりおもしろく思います。 弊店で行っている金継ぎ事業の副産物である呼継の作品も今回は展示いたします。 初日は全員ご在廊予定なのでにぎやかになることと思います。みなさまのご来場をお待ちしております。

柳下季器 陶展

柳下季器 陶展

2023年11月18日 - 2023年11月26日

柳下季器 陶展 毎年といっていい程に各技法の雰囲気が変わる柳下さんですが、今年もそのようです。 その時により方向は違いますが、今焼黒はより枯れつつも油分を持ったような、やきものの種類 を問わず(私個人的に)好ましい要素をより強く感じさせてくれるようになりました。井戸は貫入や 孔穴、釉の質感など構成部分の一体感が強くなったように思います。そして、作りのよさはその ままに、遊びの要素がうまく取り込まれ、形でも魅せてくれます。掲載の赤茶盌は光悦作の 「熟柿」よりも少し歯応えがありそうな柿を思わせる造形がおもしろく愛らしく、コロコロしたくなります。 更に今年は志野も多くご出品いただく予定です。透明感はあまりなく、カリっとしていて目の 詰まった質感を持っています。緋色も豊かでやや紫がかった鉄絵が色気を加味。柳下作品 としては異質な存在感を放ちます。 他に伊賀・信楽・織部など幅広く展覧いたします。是非お越しください!

柳下季器 陶展

柳下季器 陶展

2024年11月23日 - 2024年12月1日

今年も柳下季器さんの個展を開催いたします。 柳下さんは長次郎や光悦を中心とした写しの作品を多く手掛けられています。「写し」といいますが単なる真似事ではありません。何度も形をなぞり作者の思想を想うことで理解を深め、その様式を用いて自分の解釈を表現します。本歌の何を見て何を形にするかということなので、真似事ではなく独立した思想の表現であるのです。ある様式に則って行われるという特性上、作り手と使い手で共通認識を持っていることも写しのおもしろいところです。そんなことを考えながら柳下さんの作品をご覧いただけるとまた別の楽しみ方をできることと思います。 ご存知のとおり写しでない作品もたくさん手掛けられています。今回も茶器·花器·酒器·食器を楽・伊賀・信楽・高麗・美濃ものと幅広い技法で焼いてきてくださいます。是非お越しください!

柳下季器 陶展

柳下季器 陶展

2025年11月15日 - 2025年11月23日

今年も柳下さんの個展を開催します。 最近、柳下作品のもつ「静」と「動」の均衡が動に向いてるような気がしていましたが、今回はそれがハッキリと見てとれます。強めの鎬や意外な彩色まで!これは織部的思想を取り込んだようにも思いますが、どこか昭和っぽく懐かしく思えます。現代に生きる我々が桃山や江戸を懐かしく思えることはありませんが昭和ならイケます。ご本人がどう思われているか存じませんが新しい種の感動を味わえるのです。よくおっしゃる「不易流行」に対する一つの試みではないでしょうか。 柳下作品の基本とされているド桃山も健在です。動が変われば必然的に静も変わります。この辺りも是非ご着目ください。

梶原靖元・渡辺愛子 陶展

梶原靖元・渡辺愛子 陶展

2022年12月3日 - 2022年12月11日

この度、梶原靖元さんと渡辺愛子さんによる二人展を開催いたします。私はとても嬉しく思って おりますです。 さて、それぞれ違う技法を手掛けるお二人ですが、強い共通点があると感じております。 それは、どのような形を作られても自然であることです。自然なかたちって何?と思われることと 思いますが、花や虫など自然発生したものの持つ法則に沿った形を指します。(ここでは) 自然な形は気持ちいいものです。すんなりと受け入れられますし、なにより美しく感じます。 用途やそれぞれのやきものに合う自然な形を土に宿らせて、焼く。そういう感覚を持ったお二人 だと思っております。 今回の展示に当たって、土の交換など普段と違うことをしていただくことも考えましたが、いつものお二人の作品を同じ空間で同時に見られるということが一番おもしろいという結論に至りました。この機会に自分がお二人の中に見ている自然美の正体を探ってみたいと思います。 個人的楽しみもありますが仕事もします。茶器・花器・酒器・食器の力作が並びます。是非お越しくださいませ!

澤克典 陶展

澤克典 陶展

2023年11月3日 - 2023年11月12日

澤克典 陶展 今年も澤さんの個展を開催します。 大きな変化というものは見て取れませんが、成形のキレや筆の走りなど、表現の技術が毎年確実に進歩されているのは感じられます。 高台や縁の処理、ヘラ目、絵付けの筆や釉掛けなどの随所に克典作品の魅力が潜んでいます。織部や呼び継ぎなど意匠性の強い作品を支えているのはそうした細かな技術や気付きなのです。 相変わらず鮮やかな焼けの信楽と誰が見ても克典さんの作とわかる織部を中心に、すっかり定番となり人気も得た呼び継ぎの作品を展覧いたします。是非ご覧ください。

澤克典 陶展

澤克典 陶展

2024年8月23日 - 2024年9月1日

弊店では10回目となる澤克典さんの個展を開催いたします。 益々える克典さんの信楽ですが、10回目ということで少し信楽焼についてオサライです。信楽焼は古琵琶湖層(琵琶湖は約400万年前に伊賀あたりで生まれた)と呼ばれる地層の粘土で作られ、薪の窯で焼くことで景色がつけられます。色々な土がありますが白い土を使にことが多いようです。電気窯で焼かれた信楽の白土は真っ白に焼けますが、薪窯で焼かれると炎や薪·薪の灰、土がもっている鉄分などにより緋色やコゲ等の景色がつき、灰をたくさん被った箇所では自然釉とよばれる緑色のガラス質が付着します。初めて信楽焼をみて説明を受けたときには信じられませんでしたが、窯焚きを見学し本当であることを確認しました。自然から切り出したようなその景色をもつ作品が窯から出てきたときの衝撃はよく覚えており、新しい作品を見るたびに未だに感動を覚えます。 さて、そんな信楽も素材と景色だけでは作品として成立しません。形も重要なのです。年12回前後窯焚きをされている克典さんの焼成技術も目を見張るものがありますが、成形のキレが今回は強く見て取れました。言葉にするのは難しくありますが、それらは手取りのよさや削りなどの細部に宿ります。お越しいただけた際はそのあたりも是非ご注目ください。 人気の呼継作品や、意匠性に広がりを見せる織部もたくさんご覧いただけます。図録掲載には間に合いませんでしたが、地域の名所を描いた織部の制作もお願いしております。是非お越しください♡

澤克典 陶展

澤克典 陶展

2025年11月1日 - 2025年11月9日

今年も澤克典さんの個展を開催いたします。 信楽、織部、呼継の新作が並びます。すっかり人気の手となった呼継ですが、「呼継って何?」とよく耳にするのでここで少し触れます。「呼継」は「よびつぎ」と読み陶磁器の修理技法である「金継ぎ(きんつぎ)」の一種です。金継ぎでは接着剤や欠損部の穴埋め用パテとして漆を主に使います。仕上げの化粧として表面に金粉を蒔くことから「金継ぎ」と呼ばれていますが、金を使うのは表面のちょびっとだけです。欠損部の修繕には元あった部分を用いることが基本ですが、呼継では欠損部分に他の陶磁器(以外もあり)の破片を当て継ぎます。他の破片を「呼ぶ」わけです。 というわけで、「呼継」は本来修理の技法なのです。それをはじめから作品に取り込んだものが澤さんの呼継です。師匠の鈴木五郎さんも得意とされていたものです。最近はご友人の作品の破片も用いますがこれがまたおもしろいのです。全く違うことを考えている他人による作品と自作をうまく調整してひとつにまとめあげる。澤さんの人柄も影響しているように思います。ちなみに、呼継は人の縁を繋ぐ縁起ものでもあります。 今回も茶器・花器・酒器・食器と揃います。是非お越しください。

澤克典 信楽展

澤克典 信楽展

2021年4月10日 - 2021年4月18日

去年は織部に限定していただきましたが、今年は信楽に限定していただき、弊店では7回目となる克典さんの個展を開催いたします。 弊店は信楽や伊賀を手掛ける作家さんとのお付き合いの比率が高いのですが、それぞれに特徴があります。主に形、土、焼きにその特徴が出るわけですが、その違いを言葉にしろと言われると難しいものがありますので、ご覧にいらしてください。そもそも、こういったご案内にあれこれ書くのは売り手側の都合 によるものですので、そういった事情を含んだ情報の一端として捉えていただき、(※嘘は書きませんが)やはり実物をみてさわっていただくのが一番よろしいかと思います。おいでませ、浅草!とはいえ、みなさまのご興味を引きご来店いただかないと商売になりませんので、もう少しだけ書きます。 今回展示するものは信楽の土を成形して薪の窯で焼いたものなのですが、同じ形にしても焼くことでいろいろな景色がつきます。緋色、自然釉、焦げ、石ハゼ、虫食いなど。ある程度は狙えるものと、そうでないものがありますが、工夫を凝らし多彩な景色をつけていきます。窯の中で正面を下に向けて置いたものに自然釉がたくさん掛かれば、1茶盌のように正面にトンボの目が出来て雅やかな印象の景色になります。灰が程よくかかる位置に置いて焼けば、⑦狛犬のような少し苔むしたような風情になる。他にもたくさんありますが、経験と知識を駆使し焼かれた作品は、同じ土によるものでもこれだけ多彩になります。 更に、偶然によって想像もできない美しい景色のものが焼けることもあります。信楽に絞ることにより、そうした部分にご着目いただきお楽しみいただければと思います。勿論、作品の良し悪しは焼きだけでなく作りや素材にも因ります。克典さんによる信楽ならではの造形、手取りもお楽しみください。

福島一紘 陶展

福島一紘 陶展

2023年4月8日 - 2023年4月16日

今年も福島一紘さんの個展を開催いたします。 窯変と重厚な作りが特徴の福島さんですが、今回は一回り筋肉が大きくなりました。筋肉などと書きましたが野性的な窯変の裏には緻密な計算があります。 去年から発表されている伊賀志野は狙いにより複数回焼成され景色を付けられています。穴窯で炎を浴び灰を被った作品を方法や温度を変え何度も焼き直すことで自然任せの窯変から「作品」としての景色に昇華させました。 また、それぞれの焼けと形の調和も進み、福島作品の道筋が鮮明になったように思います。茶器·花器·酒器·食器のカ作が並びます。是非お越しください。

福島一紘 陶展

福島一紘 陶展

2024年6月22日 - 2024年6月30日

今年も福島さんの個展を開催いたします。 福島さんの思考と作品の一体感が年々強くなっているように思っておりますが、今年もやはりそうです。初めてみる作品に過去の作品より福島さんらしさを感じ取れるのです。不思議に思います。 福島家にある巨大な穴窯。それで焼かれた伊賀や志野を中心に、福島さん独自の「伊賀志野」、織部などを展覧いたします。「伊賀志野」はこと数年で取り組まれている作品で「志野」を「伊賀」のように何度も焼くとで強烈に窯変させた作品です。それとは別に緋色の強い新作志野もご出品いただきます。そして、本ぺージに見える巨大な窯変壺もご覧いただけます。大ぎくて焚口に近い位置で焼かれる作品は正面と裏とで温度差が大きい為、焼成中に割れてしまう確率がとても高いそうですが無事に出てきてくれました。すごい! 茶器·花器·酒器·食器と揃います。是非お越しください。

福島一紘 陶展

福島一紘 陶展

2025年7月19日 - 2025年7月27日

今年も福島さんの個展を開催いたします。 伊賀で作陶される福島さんですが伊賀焼以外にも取り組まれております。今回でいうところの織部や志野がそれにあたりますが伊賀の人としての発想が織り交ぜられています。灰被の志野やそれを極端にした独自の技法である「伊賀志野」、今回初めて見る「織部梅皮花手」…。おお、なんだこりゃ…。 桃山伊賀は古田織部の指導が大きく影響しているといわれていますが、その産地に生まれて現代で伊賀を焼く福島さんが織部的加飾発想を逆輸入的に美濃に盛る形でできたのがこちらの「織部梅皮花手」でしょうか。(一部の)ラーメン屋さん風に表現するならばオリベマシマシ織部です。よくわからない話になってきましたが作品はおもしろくあります。 今回も茶器·花器·酒器·食器のカ作が並びます。是非お越しください。

神田一大・杉本祐 刻字と陶展

神田一大・杉本祐 刻字と陶展

2024年3月2日 - 2024年3月10日

去年はお休みされた神田さんにご復帰いただき杉本さんとの二人展を開催いたします。 改めてご紹介しますと、神田さんは書や刻字を中にに弊店で馴染みのある作家さん方の落款や日本料理店などの看板制作もされています。本図録にある弊店の印も外に掛けている看板も神田さんの作品です♡ 私は書も刻字も美術館でみるくらいで詳しくはありませんが、やきものを取り込んだ作品は神田さん以外にみたことがありません。全く質が違うのを扱うとなると成形などの技術的な問題や異素材同士で調和をとるという難しさがありますが、見事にこなし作品とされています。刻字というと緊張感が強く空気を引き締めてくれる印象ですが、やきものが入ると和やかになります。不思議です。 やきもの・釣り・料理が大好きでいらっしゃることも制作に大きく影響していることと思います。杉本さんは信楽・粉引(写真はありませんが)を中心に薬灰釉と木灰釉による新作もご出品いただきます。その灰釉の新作は全〈違う雰囲気を狙っていたそうですが、高取焼にありそうでなさそうな上品な窯変を持つやきものになりました。野趣の強い信楽を中心に作陶されている杉本さんの新しい側面として楽しませてくれそうです。 大小様々な刻字、茶器·花器·酒器·食器と並びますが、おニ人の作品は相性がとてもいいと思っております。是非ご覧ください。

豊増一雄 陶展

豊増一雄 陶展

2023年2月18日 - 2023年2月26日

この度、豊増一雄さんの個展を開催いたします。弊店では珍しい染付を中心に手掛ける方で、中国や朝鮮の古典を中心に置き作陶されています。 染付というと真っ白な胎土に鮮やかな呉須という雅な印象がありますが、豊増さんの作品には枯れの風情があり落ち着きを与えてくれます。絵付けや彫りなど作為の強い意匠もそれぞれの肌や形に馴染みとても自然な存在であることがその要因でしょう。 色、質感、奥行き、それらの絶妙な均衡により放たれる肌そのものの美しさは土もの好きの心をも掴みます。是非お越しください。

北村和義 陶展

北村和義 陶展

2026年7月4日 - 2026年7月12日

弊店では初めてとなる北村和義さんの個展を開催いたします。九谷の作家さんとのお付き合いも初めてです。ドキドキ。 緻密で緊張感のある古典的連続文様と底抜けに明るい人生を謳歌していそうな動物たちとの組み合わせ。九谷の技法による絵付けは爽快な美しさがあり、思い切りのいい琳派的構図の中に生きる愉快な動物たちは鑑賞者の笑顔を自然に引き出します。私も今年で45歳になりましたが、もうキュンキュンします。これはキュン美です。 興奮状態でも楽しめますが、その緻密な筆致や上絵の調子、配色を含む北村さん独特の意匠に対する工夫など、手に取りしげしげと眺めることでじっくり多角的に味わうこともできます。発想も、それを表現する技術も目を見張るものがあります。 茶器・陶額・塑像・花器・酒器・食器の力作を展覧いたします。是非お越しください。

波寄窯圭子・柳下知子 陶展

波寄窯圭子・柳下知子 陶展

2023年9月30日 - 2023年10月8日

この度、波寄窯圭子さんと柳下知子さんの二人展を開催いたします。波寄窯さんの作品は常設展示で、柳下さんの作品は以前の企画展示や常設展示でご覧くださった方もいらっしゃることと思いますが、今回はお二人の作品をたっぷりご覧いただけます。 波寄窯さんは福井の波寄町で登り窯1基、穴窯2基を操り越前焼を焼かれています。越前の色々な土を使い分け、焚き方は勿論、薪にする木も使い分けることで自然釉の発色にも趣向を凝らし、鮮やかな翠色から土の匂いがする小豆色まで表現されます。目が覚めるような窯雫も魅力です。土味や窯変が映える素朴な形にも好感を覚えます。 柳下さんは交趾・楽・白磁・織部などの鮮やかな技法を主に手掛けられており、丁寧な作りの中に意匠性の高い細工が光ります。 塑像もお得意で小さな作品にも豊かな表情を与えることができ、素材の良さと相まって「やきものの塑像」としての面白さ・美しさを纏っています。その手は簡素な形の器の隅にまで及んでおり、作品のやわらかな雰囲気を象っています。 全く違う技法を扱うお二人ですが、作品を並べてみるとお互いを引き立てあえる、いい組み合わせであると思います。力作をたっぷりご覧いただけます。是非、お越しくださいませ!

安藤騎虎 陶展

安藤騎虎 陶展

2024年6月1日 - 2024年6月9日

この度、弊店では初となる安藤騎虎さんの個展を開催いたします。珍しいお名前ですが騎虎は「きこ」と読みます。横浜生まれ。 安藤さんは焼き締めという括りの中で表現をする備前で、「現代の需要に即した」と思える作陶をされています。強烈な個を放つのではなく、使い手に沿う作りの中に個が散らされているという印象です。それは無難な作品ということではなく、誠実なつくりと備前作家としての自己による景色がのった安藤騎虎の作品なのです。本状に掲載できませんでしたが、竹工作家と共同制作した茶籠と旅茶盌の組など遊び心のある作品にも取り組まれています。 目の覚めるような緋色から重厚な黒まで窯変でも魅せてくれる茶器·花器·酒器·食器をたっぷりご覧いただけます。是非お越しください!

橋本誠 陶展

橋本誠 陶展

2023年9月2日 - 2023年9月10日

この度、二年振りに橋本さんの個展を開催いたします。 橋本さんは昭和18年神戸のお生まれ。画家をされていましたが27歳で陶芸に転身され今は日光で作陶されています。 前回も書きましたが、自然観・宗教観・哲学・その歴史などを学ばれ陶芸に対してのご自身の価値観も体系化されており、お話を聞いていてもとても楽しく過ごせるのです。 そんな橋本さんの作品は主に焼き締めです。伊賀・信楽の他に「明神(みょうじん)」と銘打たれた独自作もご制作されています。 「明神」は鉄などの金属を混ぜた化粧土を塗り釉薬は掛けずに焼くことで青黒く発色させた作品です。独自構造の薪窯で6日間焼かれ、たっぷりと灰を被ることで生まれる窯変との共演も見所です。 鉄釉などの釉薬モノでも見事な焼けを見せてくれますが、橋本作品のもう一つの特徴として高い意匠性があります。やわらかく女性的な曲線や自然から切り出したような野趣の強いものまで、画家時代に培われたものか美しい均衡を持つ様々な形で表現されます。土の可塑性を存分に活かした細かな工夫の賜物でもあります。 今回も茶器・花器・酒器・食器の力作が並びます。一味違う橋本焼締を是非ご覧ください。

山口真人 陶展

山口真人 陶展

2024年1月3日 - 2024年1月11日

2024年1発目の企画として山口真人さんの個展を開催いたします。 高い意匠性・伝わり易い美しさ・やきものとしての奥行きある質感と造形。それらを発想できる頭脳と具現できる手と地道な作業をこなせる根性の持ち主であることは存じておりましたが、その水準もグングンと上がり怖いくらいの作品を生む人となってしまいました。 そして、どの作品からも必ずみられるのは作りの均衡の美しさです。単調な形でも厚みの取り方や縁の処理などで印象が大きく変わります。大胆でも単調でも美しさの秘密は細部に宿るのです。是非、その辺りも着目してください。 人気の織部・御深井・志野を中心に最近発表されている新型の赤志野もご覧いただけます。ご案内状用の撮影には間に合いませんでしたが宗達作の「白象図」を取り込んだ「織部琳派」作品もご出品いただきます。是非、お越しください。

大西雅文 陶展

大西雅文 陶展

2025年6月21日 - 2025年6月29日

この度、二年振りに大西雅文さんの個展を開催いたします。 大西さんというと動きの強い形と灰被りの窯変で魅せる作品という印象が強くありますが、古典的な作品もとってもすできなのです。「赤ドベ」と呼ばれる化粧土を全面に施し蛇窯(窯全体が煙突の働きをする単室の薪窯)で焼かれた作品は鈍く渋くも艶やかな赤になります。ぺトペトと撫でていたくなる質感も魅力です。 焼き締めの器の水漏れを防ぐ為に釉薬的な役割を少し持つ泥を塗ったことが始まりである赤ドべですが、大西さんはその美しさに魅了され古丹波の赤ドべを研究し再現や超越を目指されているわけですが、充分な美しさを湛えております。伊賀や信楽、備前のように薪窯焼成された作品は通常、灰が被って派手な景色が出ている面を正面にすることが多くあるのですが、今回納品された作品は逆向きで指定がありました。掲載した花入の背面にはたっぷり自然釉がかかり強烈な窯変が出ているのですが、これは大西さんの赤ドべに対する執着か自信か。 今回も茶器·花器·酒器·食器の新作をたくさんご出品いただきます。是非お越しください♡

大西雅文 陶展

大西雅文 陶展

2023年12月9日 - 2023年12月12日

大西雅文 陶展 この度、大西雅文さんの個展を開催いたします。弊店で2016年に開催した丹波三人展以来、 久しぶりにご出品いただきます。 鉄分多めの土を蛇窯と呼ばれる薪窯で焼き締めた丹波らしい作品から、原色が目を引く独特 な釉薬ものまで幅広く展開されていますが、景色の部分だけでなく造形の面でも引き出しが多い のが大西さんの特徴でしょう。焼き方も色々あるようですが、おもしろいのが竹を燃料の一部として 使う焼成。薪として使われる他の植物に比べ竹はケイ酸の含有量が高く、濃く乳濁した自然釉 が生まれます。発色の明るい赤ドベとこの竹による紅白の焼き締めは大西さん独自のもので 焼き締めに新しい可能性を吹き込むものであると思います。単純な思い付きによる衒いではなく、 材料の研究や経験による気付きと磨かれた技術により生み出される新しいものは奥行きのある 魅力を纏い、永く愛される存在になれることと思います。 そんな大西さんによる茶器・花器・酒器・食器を一堂にご覧いただけます。是非お越しください!

清水万佐年 陶展

清水万佐年 陶展

2024年5月18日 - 2024年5月26日

2年振りに万佐年さんの個展を開催いたします。 万佐年さんは蛇窯と呼ばれる単室の薪窯で焼き締め、磁器、釉薬ものと幅広く焼かれています。その魅力はやはり窯変です。焼き締めもすてきですが、釉薬ものは少し珍しくあります。辰砂やトルコブルーなど強い色を出す鉱物の窯変はとても刺激的です。が、釉薬ごとに適温が違う為、そこが難しくもあります。低すぎると熔けず、高すぎると色の素である鉱物が気化し透明になってしまうのです。扱いが難しいようですが、蛇窯の特徴である急加熱と急冷がなければ出せない景色があるのです。 その蛇窯を最近大規模に修理されました。設計図があるわけでもなく、同じようになるように築いても多少の変化は生じます。窯の質も変わります。今回は修理後初の窯焚き作品を半分、修理前の窯で焼かれた作品を半分で展覧いたします。その辺りの違いも楽しみにお越しいただけましたら幸いに存じます。

中條正康 陶展

中條正康 陶展

2023年3月18日 - 2023年3月26日

この度、中條正康さんの個展を開催いたします。 中條さんは乾山の写しを中心にご制作されています。乾山の器というと意匠や細工・絵付けに目を引かれがちですが、中條さんの作品は質感も素晴らしいのです。原料もしっかり吟味されていますが、おもしろいのが薪をくべられる電気窯を使われていることです。電気の熱だけで焼くと少し冷たいかんじになってしまうそうですが、薪を加えることで温か味のあるいい雰囲気になるそうです。意匠・細工・風合い、それらの調和によりいい器ができるということを改めて教わりました。 意匠にも工夫があります。表紙右の作品「菊向付」は乾山の写しですが、表紙左は「菊向付」と同じ型を使い絵付けを変更された新しい意匠「四君子」です。菊は使える時期が限られますが四君子は年中使えますし祝い事にも花を添えてくれます。こちらは一例ですが古典を基に新しい流れも生み出せる方なのです。 食の器を中心に、茶器・花器・酒器もご出品いただきます。是非お越しください。

中條正康 陶展

中條正康 陶展

2024年3月16日 - 2024年3月24日

今年も中條さんの個展を開催いたします。弊店が一年の中でもっとも華やかになる期間です。 さて、去年のご案内状にも書きましたが、意匠·細工はもちろん、質感のよさも中條乾山の魅力です。様々な季節や風景を切り取り、それらをやきものとしてどう表現するかということなので、やきものとしての質感もとても大事なのです。そんなことを思っていたら私が個人的に好きな銹絵の筒向付①が!こちらは粉引などと同じ化粧土を施してあり、御本(赤ピンクのモヤっとした発色部分)が出ていたり、古色がつきやすく育て甲斐があったり、、湯呑としても使え多面的に楽しめます。また、図録にある四君子箸置など乾山の技法を用いた独自意匠の作品も見所です。 食器を中心に茶器·花器·酒器をご出品いただきます。是非お越しください。

中條正康 陶展

中條正康 陶展

2025年8月23日 - 2025年8月31日

今年も中條さんの個展を開催いたします。乾山の写しとそこから発展した独自の意匠をもつ作品を中心に展覧いたします。 具象的な絵付けをする作家とのお付き合いが少ない弊店なので今回のような作風となると絵や細工に目を囚われがちですが、その質感にも是非ご着目ください。肌や釉薬·鉄絵の発色など少し違うだけで全体の印象も大きく変わります。材料の吟味から、焼成方法の工夫など細かな気遣いが散りばめられており、どんなに凝った意匠になってもやきものであることを置いてけぼりにはされません。しつこいようですが質と形の均衡で美しさは保たれます。 DM掲載には間に合いませんでしたが名品の意匠をぐい呑に取り入れた作品など新しい意匠もご覧いただけます。是非お越しください!

古谷宣幸 陶展

古谷宣幸 陶展

2023年4月22日 - 2023年4月30日

この度、古谷宣幸(ふるたに のりゆき)さんの個展を開催いたします。弊店では初となる天目を手掛ける作家さんです! 現代の天目というと緻密な計算により調合された原料と厳密に管理された窯焚きという印象がありますが、古谷さんは少し違います。全ての作品ではありませんが焼成が不安定な穴窯で焼かれています。サヤ(窯の中で作品に直接火が当たったり灰を被ったりすることを避ける為に作品を入れる器)に入れて窯詰めされるので薪による炎の影響は小さくなるのでしょうけど、やはり燃料が違えば作品の焼けも変わるそうです。そんな自然の影響を強く受ける方法をとっていても作品の選別に向ける古谷さんの目は厳しく、私には十分美しく見える作品も窯に伺うと山のように捨てられております。 そんな中で生み出され古谷さんの目に適った作品は凛とした形の中に自然美を閉じ込めた、やきものとして理想的な姿を見せてくれます。 穴窯作品だけでなく、「桃銀(とうぎん)天目」と銘打たれた独自の技法による作品を含めた多彩な作品群をたっぷりとご覧いただけます。是非お越しください。

古谷宣幸 陶展

古谷宣幸 陶展

2025年9月6日 - 2025年9月14日

この度、弊店では二年振りとなる古谷さんの個展を開催いたします。今回も油滴·禾目·鳥盞等の古典天目と独自の技法である桃銀天目を展覧いたします。 伝世された天目茶碗は現代の科学技術により成分分析がなされ、作家はその結果を元に原料を調合し、焼成などの試験を重ね理想に近づけていきます。計算通りの焼成をできるように操作のしやすいガスや電気の窯を使う作家が大体を占めるそうです。緻密な計算を重ね狙い通りにことを進めていく方法が基本なのです。 そんな天目界の中で古谷さんは穴窯で焼成されます。なぜなら、薪の炎に人智の及ばない何かがあり、それが作品を構成する大事な要素であるであろうからです!私はその思考が大好きです。そして、浪漫から現実の美を引き出すべく穴窯と向き合い試行錯誤の中ですてきな古谷天目を生み出してくれます。

楽の湯呑展

楽の湯呑展

2023年8月12日 - 2023年8月20日

楽。利休監督の下、長次郎に生み出された技法であり主に茶の湯の道具が作られてきました。現代では酒器等も多く見受けられます。 が、今回は湯呑です。これからの寒い時期にゆっくりいただく煎茶に楽のやわらかい雰囲気はピッタリです。ありそうで無かった楽の湯呑を弊店お馴染みの作家さん方にお作りいただきます。是非ご覧ください。

大森礼二 陶展

大森礼二 陶展

2026年1月3日 - 2026年1月11日

2026年一発目の企画展として大森礼二さんの個展を開催いたします。今回もブっ放してくださいます。この「ブっ放す」は個人的な視点であるわけですが、「備前」も「志野」もある程度の定義はあれど概念です。xyz軸で収まらない複雑なものであるはずですが、他人である大森さんが私のウルトラCを捉えて放しません。 備前は薄さの中に重み。志野は2025年7月に発表された新しい型と古典的志野型に磨きをかけたもの。ビシっと筋の通った瀬戸黒と端正な形に窯変をのせた織部。それらの茶器・花器・酒器を中心に今回は向付など食器類にも力を入れていただきました。桃山の出汁に大森さんの思考がミッチリとムッチリとのっています。是非ご覧ください!

大森礼二 新型志野と志野展

大森礼二 新型志野と志野展

2025年7月5日 - 2025年7月13日

この度、とても急ですが大森礼二さんの個展を開催いたします。何故なら新型の志野が生まれたからです。その名も、むす苔志野・櫻楓志野・霧の香志野です。 「むす苔志野」は主に備前の土によるもので目新しい灰緑色の肌に気を引かれますが、最大の魅力は志野としての古格を纏っていることとその色が志野というやきものに驚くほど馴染んでいることです。400年前からありました!といわれても不思議ではない 古典の延長線ど真ん中の新型であります。大森さんの長い作陶生活の中で生まれたものであることと、長い歴史のある備前やその土に敬意を払っての命名です。 「櫻楓志野」。こちらは化粧土や鉄絵を施したうえに長石釉と銅緑釉を掛け分けることで表現されています。長石釉の下にみえる銅緑釉は赤を発し、粉引のような火間もみられたりと鮮やかな作ですがしっかりと重みもあります。名前はその姿から。読みは「おうふう」。「雲錦」でないのがミソ。 「霧の香志野」も化粧土と鉄絵のうえに二種の長石釉を掛け分けたもので、大森さん特有の釉調と掛け分による濃淡や鉄の滲みが見所。また、それらが層を成すことで奥行を感じさせます。「霧の香(きりのか)」は香を焚いているような絶え間のない霧の意。 大森さんというと脳内桃山一色の人という印象を持つ方もいらっしゃると思いますが、原料や焼き方、意匠まで日々様々な形を模索されています。それにより生まれたのが今回の新型であり、新しい刺激により古典に対する新しい視点が生まれ作品全体が深められ現代のやきものが形成されていく。そう思います。 更に磨きのかかった志野や鼠志野も含め今回は茶碗・旅茶碗・ぐい呑に絞り40~50点程を展覧いたします。是非お越しください。

鈴木涼子 陶展

鈴木涼子 陶展

2024年10月12日 - 2024年10月20日

この度、弊店では初となる鈴木涼子さんの個展を開催いたします。わーい! 弊店とお付き合いいただている作者の中では珍しく磁器専門で制作されています。土モノ的な窯変狙いではありませんのでご覧の通り透明感のある「白」が基調です。しかし!そこにはやきものとしてのおもしろさをたっぷり纏った質感があります。それらは、土·釉薬·絵付けの顔料·焼成の研究·実践による賜物であることは土モノと同じです。いうなれば超繊細な窯変を意識された絵付け磁器でしょう。素晴らしいこと! 意匠は基本に中国古陶磁があり、そこに独自の雰囲気が混ぜられ作品とされています。繊細であり動きもある筆致を操り、美しいだけでなく様々な物語もみせてくれます。 器形·肌·絵がお互いに作用し形成された美は強いものがあります。是非ご覧ください♡

鈴木涼子 陶展

鈴木涼子 陶展

2025年10月4日 - 2025年10月12日

弊店では二回目となる鈴木涼子さんの個展を開催いたします。鈴木さんは絵付けを中心とした磁器を手 掛ける作家としては珍しく原料の選定から意匠・成形・絵付け・施釉・焼成まで全て一人でこなされます。 絵付けや器形の美しさは然ることながら器肌の美しさにもその特徴が表れます。土モノも石モノもやきものであるので肌も作品を構成する大きな要素であるわけです。その辺りも是非ご着目ください。 しかし、この意匠には目を奪われます。キリっとした緊張感のある形と繊細な絵付けや彫りが作品として 完璧な調和をみせますが、繊細な料理との親和性が高いところも魅力です。手に取って口をつける茶碗や酒器からはその質感の美しさも楽しめることと思います。 今回も茶器・花器・酒器・食器の力作を展覧いたします。是非お越しください。

内村慎太郎 陶展

内村慎太郎 陶展

2023年5月27日 - 2023年6月4日

今年も内村さんが新作を引っ提げ八丁堀にやってきてくださいます。万歳! 高麗・唐津の技法を主に手掛ける内村さんですが、その作品にはそれぞれの様式美が深く備わっております。それぞれの手を掘り下げ古典を見つめ制作されることで纏えるものであることと思いますが、その美の仕組みを見出し己の手で形にして鑑賞者の感動を呼べるところまで引き上げるなんて業は誰にでもできることではありません。コテンコテンと言いますが古いものには長い長い時間という篩に掛けられながら愛され続けてきた濃い美を含んでいるはずです。それらが「なぜ美しいか」を考える大切さを内村作品から教えられている気がします。 さて、様式美の楽しみの中に個々の性質があります。内村さんの作品にも色々な面でそれを見て取れますが、私が特に好きなのは器肌のふくよかさにあります。(※福岡で作陶されているからではありません)紙のような薄さであるはずの釉に不思議な奥行きを感じられ、多彩な色合いを持ち、手にも気持ちいい。わんだふるです。 茶器・花器・酒器・食器の力作が並びます。今回は刳り貫きによる作品も。是非ご覧ください!

内村慎太郎 陶展

内村慎太郎 陶展

2025年1月25日 - 2025年2月2日

この度、内村慎太郎さんの個展を開催いたします。 内村さんは最近ご自宅に茶室を作られました。やはりすてきです。掘りごたつ風の席や、すぐ横にある澤や景色がうまく収められた窓、ほどよい間取り。ご自身のもてなしの形や恵まれた環境を活かすエ夫がとても自然に取り入れられています。もちろん居心地は最高でそこにいられることにわくわくします。在る状況をご自身の思想と照らし合わせて人の感動すら呼び起こす形を想像し作り上げられたわけです。 今回も茶陶を中心に酒器もたっぷり、料理の器もご出品いただきます。こちらも今からわくわくします。是非お越しください!

福島真弥 陶展

福島真弥 陶展

2024年12月14日 - 2024年12月22日

この度、弊店では初となる福島真弥さんの個展を開催いたします! 真弥さんは弊店でお馴染みの福島一紘さんの弟にあたる方で、やはり伊賀で作陶されていますが作風には勿論独自性があります。穴窯などの薪窯焼成による伊賀焼らしい見所をしっかりと乗せつつ軽やかな遊び心も見せてくれます。それらは伊賀に伝わる押し型を用いた装飾技法の応用や幅広い造形の外郭で表されますが、古典も押さえた上で展開される新しい意匠は強い芯を感じさせます。 伊賀の他に織部などの茶器·花器·酒器·食器を展覧いたします。是非お越しください!

福島真弥 陶展

福島真弥 陶展

2025年12月13日 - 2025年12月21日

今年も福島真弥さんの個展を開催いたします。お得意の伊賀を中心に今回はいろいろと凝った造形の作品をご出品いただく予定です。伊賀の有名伝世品をギュっと小さくしてデフォルメした花入や具象的な意匠の注器。土や野趣の強い焼けが活きる大物も。 やきものはおもしろいなと思わせてくれる作品が並びます。是非お越しくださいませ!

福島真弥 陶展

福島真弥 陶展

2026年7月18日 - 2026年7月26日

今年も福島真弥さんの個展を開催いたします。 具象的なものから抽象的なものまで意匠性の高い造形に伊賀や織部の景色をのせて作品とする真弥さんですが、そこに目をつけ大きなチェス盤と駒のご制作をお願いしました。DMの掲載には間に合いませんでしたが、是非ご覧いただきたく思います。 さて、その造形性にも最近はしっかりまとまりが出てきて意匠が生き生きとし、福島家伊賀の焼けとの親和性も上がったように思います。動的な印象もより強くなりましたのでお楽しみに! 今回は伊賀・織部に加え青磁もご出品いただきます。是非お越しください。

谷本貴 伊賀と白磁展

谷本貴 伊賀と白磁展

2022年12月17日 - 2022年12月25日

今年も谷本貴さんの個展を開催いたします。弊店では8回目です。今回も「伊賀と白磁」を題にご出品いただきます。 「伊賀と白磁」。極端に雰囲気が違うものを並べることから楽しさを見出すという狙いがないわけではないのですが、少し違います。谷本作品の独特な造形を伊賀・白磁それぞれの視点から覗き、何を考えているのか探ろうというわけです。今回の掲載作品でいうと、茶盌はとても複雑な均衡で成されていて、1mmでもどこかズレようものなら破綻してしまう絶妙な形をしています。 皿・鉢類は土のもつ可塑性を可視化したようなゆったりとした大枠に、強い意図による手をやや鋭く入れて谷本さんの形とされています。谷本さんが意識しているかは不明ですが、それらから光悦に通ずるものを感じます。 ぐい呑は財布を落とした日にでも作られたのでしょう。意図があるけれど、事故のように全く異質なものが貼りつけられており茶盌や皿とは別物です。 こうしたものを生み出す谷本さんの脳内を覗く為の視点として白磁を取り入れてもらいました。 形について思うことをダラダラと書きましたが、景色にも強い独自性があり(焼き方が特殊なんです)野趣あふれる質感も伊賀らしく、やきものとしてとても魅力的であり、谷本さんが陶芸家でよかったなぁと思います。 茶器・花器・酒器・食器と揃います。是非ご覧ください。

谷本貴 陶展

谷本貴 陶展

2023年10月13日 - 2023年10月22日

谷本貴 陶展 今年も谷本さんの個展を開催します。 ここ3年ほどで取り組まれている白磁に灰釉の器をたくさんご出品いただきます。こちらに掲載できませんでしたが、今回は酒器や茶盌もご出品くださいます。灰釉白磁作品は伊賀や楽と比べ景色が一律であることで造形のおもしろさや独自性がしっかり見て取れます。釉掛けからは意匠に対する谷本さんの考え方も感じられます。いろいろとおもしろいのです。 谷本さんは陶芸家にもとてもウケがいい(とべとべ調べ)方でして、その要因として複雑なのに美しい均衡というものがあると思います。 造形はもちろん、そこに焼けや質感もうまく絡み美しいひとつの作品となります。その辺りの差も伊賀・楽・灰釉白磁から感じていただければ楽しんでいただけるかと思います。あの奇怪な挙動にも何かしらの美意識が働いているのかもしれないと思えるくらい、いいかんじです。 伊賀・楽も含め茶器・花器・酒器・食器をご覧いただけます。是非お越しください。

谷本貴 陶展

谷本貴 陶展

2024年9月7日 - 2024年9月15日

弊店では10回目となる谷本貴さんの個展を開催いたします。ありがたや! 超強還元で焼かれる谷本さんの伊賀はご覧の通り明度と彩度が低めの独特な色合いをしています。絵画や映画でみると退廃的な印象を抱きますが、やきものでも同じように思います。これは谷本さんが根暗で破減的で非道徳的で地球を減ぼそうと企んでいる人である表れというわけではありません。その証拠?にキラリと光る自然釉や爽やかな緋色を部分的に見つけることができます。 それらが互いに作用し作品の中で世界を回しているのであります。クセのある造形もそれぞれの箇所が複雑に関係しあい均衡が保たれていることで作品として成立しています。不均衡な非対称ほど気持ちの悪いものはありませんが、谷本均整による世界はおもしろく独特な心地よさがあります 茶器·花器·酒器·食器の新作をご覧いただけます。是非お越しください!

谷本貴 陶展

谷本貴 陶展

2025年9月20日 - 2025年9月28日

今年も谷本貴さんの個展を開催いたします。 特に大きな変化は見受けられませんが去年から新しい形の高台を削られるようになりました。今回掲載している作品の内では伊賀茶盌が該当します。付け高台のように見えますが違うそうです。 焼けにも造形にも(挙動にも)強い独自性がある為か異端視されがちですが、現在の伊賀·信楽にもあまりいない古伊賀の雰囲気が濃い古典的な作品を焼かれます。五島美術館で開催された古伊賀展でみたものに「谷本さんの作品だ!」と思うものがあったくらいです。その古伊賀を手段として自身の思考を映し出したものが作品となるわけですが、複層的であるのに嘘が全くない自然な造形こそが古伊賀からも離れた谷本さんの独自性ではないでしょうか。 今回は伊賀の他に楽·井戸(少し)·志野(一点だけ)も展覧いたします。井戸は高知で採れた土によるものらしく、過去の井戸作品とは全く違うものです。是非お越しください!

松本伴宏 陶展

松本伴宏 陶展

2023年7月22日 - 2023年7月30日

この度、二年振りに松本さんの個展を開催いたします。 今年の松本作品はいつも以上に多彩です。信楽、釉化信楽、赤絵、鉄絵、飴釉など幅広く手掛けていらっしゃいますが、今回は織部・三島も加わります。更に、研究中の釉薬ものも(間に合えば)ご発表いただきます。楽しみっ!! さて、信楽・織部・三島は手掛ける作家の多い技法ですが、松本さんは成形、印花の使い方、絵付けの構図などに独自性があり他とは一線を画す雰囲気があります。馴染みの中に新鮮味もあるという、いい塩梅の刺激がそこにありとても気持ちのいい存在なのです。 その刺激のひとつである釉化信楽(ゆうかしがらき)は数年前に松本さんが作り上げた技法です。穴窯で焼かれ景色のついた信楽に釉薬を掛け再度焼くことで、信楽の窯変が絡んだ不思議な施釉陶ができます。こちらの技法を手掛けるのは私が知る限り松本さんだけです。焼き締めの器に釉薬を掛けて焼き直すなんて発想を誰がしましょう! 最新の力作が揃います。是非お越しください。

松本伴宏 陶展

松本伴宏 陶展

2025年3月1日 - 2025年3月9日

この度、松本伴宏さんの個展を開催いたします。今回は最近取り組まれている灰釉作品を中心にご出品いただきます。 灰釉(はいゆう·かいゆう)は最も原初的であり、多様であり、おもしろい釉薬です。伊賀などでよく見られる緑色の灰釉は松灰が主な成分で、他の樹種より鉄分を多く含んでいることからはっきりと色が付きす。樹種に関係なく、同じ成分の灰釉でも焼き方や冷まし方、胎土の成分により発色や雰囲気が変わります。 さて、今回の灰釉作品は高温の還元焼成をした後、超急冷をすることで得た透明度が高く鮮やかな水色が見所です。この特徴を活かした陽刻や呉須流し等を中心にご出品いただきます。 弊店からご制作をお願いした赤絵を足した作品も会期中に並ぶ予定です。長年取り組まれてきた信楽もご覧いただけます。多彩な意匠が持ち味の松本作品とこの灰釉は相性がとても良さそうです。是非お越しください!

松本伴宏 陶展

松本伴宏 陶展

2026年2月21日 - 2026年3月1日

今年も松本さんの個展を開催いたします。 透明度が高く青みの強い灰釉の作品を去年から発表されていますが、今回はそれに手を加えて安南風にした「紅安南手」をご出品くださいます。通常、安南に見る赤は釉薬の上に施す赤絵ですが、こちらは釉薬の下に施される釉裏紅による赤です。安南より軽やかな印象があります。また、彫による文様を施されているものもあり、見所満載です! 今回の「紅安南手」もそうですが、薪窯焼成した信楽に釉薬を掛けて再焼成する「釉化信楽」等、古典の流れを汲んだ新しいものを松本さんは考えてきてくださり、他の作家さんにはない楽しみを与えてくれます。 新たな手の他にも前回も好評だった灰釉・灰釉呉須や長年取り組んでいらっしゃる信楽の作品も展覧いたします。是非お越しください!

梶原靖元 渡辺愛子 二人展

梶原靖元 渡辺愛子 二人展

2025年6月7日 - 2025年6月15日

この度、二年半振り二回目となる梶原靖元さんと渡辺愛子さんのニ人展を開催いたします。 型は達えど造形に親和性を(私は)感じろお二人に今回は素材の交換をしていただきました。伊賀・信楽と唐津では土の質も成形方法も焼成方法も遠います。渡辺さんと一緒に梶原さんの窯焚きに参加したり、お互い情報交換と試行錯誤をされとてもいい雰囲気のやきものに仕上げてくださいました。 さて、そこでご注目いただきたいのが普段と違う素材を手掛けられた際の造形です。前回の案内状でも書きましたが私がお二人の作品から感じる最大の魅力は自然な造形です。作品ひとつひとつが無理のない大きな流れの中にあるように思います。しかし、素材が変われば視点も変わるでしょうからそれが形にも出るはずで、自然な流れの中でもまた達った形になるのではないでしょうか。ということは、使い手もお二人の作品の造形に対する新たな視点を得られるわけです。これは楽しい!うほい!更にやきものであるということでその肌や質感も作品のおもしろみに大いに関わるわけですから、その辺りも楽しみにしていただければと思います。 今回も茶器·花器·酒器·食器とカ作をご覧いただけます。是非お越しくださいませ!

小島陽介 陶展

小島陽介 陶展

2024年4月6日 - 2024年4月14日

この度、小島陽介さんの個展を開催いたします。 伊賀を中心に高麗・唐津・金銀彩(白金も!)と扱う技法が多岐にわたる小島さんですが、成形による表現もとても豊かです。静から動まで無段階に形作る轆轤技術は目を見張るものがあります。 金彩・銀彩などはー色に染められる特性から形の良さがよく見て取れます。個人的に楽しみなのは伊賀です。世界中で最も派手?な焼き締めであろう伊賀焼を期待以上の景色で魅せてくれます。自然から切り取ってきたような雰囲気がしっかりと閉じ込められています。図録に掲載していませんが花入もたくさんご出品いただく予定です。 茶器・花器・酒器・食器のカ作が並びます。是非お越しください。

藤ノ木陽太郎 陶展

藤ノ木陽太郎 陶展

2024年10月26日 - 2024年11月3日

この度、藤ノ木陽太郎さんの個展を開催いたします。 細部に亘る丁寧な作りと、豆皿一枚にも見られる各種焼けの魅力は健在です。土モノ窯変の野趣と凛とした雰囲気を併せ持つ藤ノ木作品を構成する大事な要素であります。 さて、今年はギターシリーズに新たな展開があります。まさかの徳利です!それぞれの特徴がしっかり捉えられ意匠として上手に取り込まれております。馴染み過ぎて見落としそうですが、瓢形であることで徳利らしさも共存しております。すごい! また、ボリュームノブやポジションマークまで押さえられているのは嬉しいところです。また、お得意の楽器形花入もストラト形です。写真ではみえませんが背面に花を生けられるよう取り外し可能な落としが付いています。背面に生けることや、ギター形であることにより通常の花入とは全く違う花の側面を引き出せるのもおもしろいところです。 今回も茶器·花器·酒器·食器の力作が並びます。是非お越しください!

西岡悠 陶展

西岡悠 陶展

2023年1月3日 - 2023年1月11日

2023年一回目の企画展として西岡悠さんの個展を開催いたします。最近の西岡さんは精力的に新しい手や意匠に取り組んでいらっしゃいます。 「エナ栗」「織部四彩」「黒狐手」「美濃染付」など、古典技法の応用によるそれらの作品は、受け入れやすくもあり刺激的でもあり楽しいものです。そうした新しいものを生み出せる要因として、やきものの質をしっかり磨き続けていることがあります。今回はそんな西岡さんの現在をじっくりご覧いただきます。 更に新たな手、黒織部もご出品いただく予定です。図録掲載には間に合いませんでしたが、織部の様式としてのおもしろさをしっかり消化され個性も滲み出た魅力的な作品に仕上がっております。 油揚手の黄瀬戸、織部など人気作も並びます。是非お越しください。

西岡悠 陶展

西岡悠 陶展

2024年4月20日 - 2024年4月28日

令和七年一発目の企画展として西岡さんの個展を開催いたします。 毎年西岡さんの黄瀬戸の肌をみることを楽しみしておりますが、今年もキレまくっております。形にも端正さが増したように見え繊細な油揚肌と相まって気持ちの良い緊張感が伺えます。 その黄瀬戸の制作は細かな気を使う場面が多く神経を擦り減らしながら制作されているそうですが、織部は対照的にとても開放的な気持ちで取り組めるそうです。たしかに闊達な意匠をノビノビと形にされている様が見て取れます。そんな両極端な心と物で成り立っている西岡作品ですが統一感を覚えるのは桃山美濃陶との向き合いが根底にあるからでしょう。 今回も黄瀬戸·織部を中心に志野や西岡さん特有の黒作品を展覧いたします。正月なので 振る舞い酒もします!是非お越しください!

西岡悠 陶展

西岡悠 陶展

2025年1月3日 - 2025年1月12日

令和七年一発目の企画展として西岡さんの個展を開催いたします。 毎年西岡さんの黄瀬戸の肌をみることを楽しみしておりますが、今年もキレまくっております。形にも端正さが増したように見え繊細な油揚肌と相まって気持ちの良い緊張感が伺えます。 その黄瀬戸の制作は細かな気を使う場面が多く神経を擦り減らしながら制作されているそうですが、織部は対照的にとても開放的な気持ちで取り組めるそうです。たしかに闊達な意匠をノビノビと形にされている様が見て取れます。そんな両極端な心と物で成り立っている西岡作品ですが統一感を覚えるのは桃山美濃陶との向き合いが根底にあるからでしょう。 今回も黄瀬戸·織部を中心に志野や西岡さん特有の黒作品を展覧いたします。正月なので振る舞い酒もします!是非お越しください!

西岡悠陶展

西岡悠陶展

2026年3月20日 - 2026年3月29日

今年も西岡さんの個展を開催いたします。 桃山を意識した美濃陶を中心に制作されていますが、自ら課した「美濃地方で採れる原料だけを使用する」という縛りの中で桃山期にはなかった新しい技法の開発にも積極的に取り組まれております。西岡さんは基本的に作品の原料は自力で調達します。土や石を掘ったり植物を焼いて灰を作るなどするわけです。その過程で思わぬ原料との出会いがあり新しい技法の着想につながるようです。そういった西岡さんの陶芸家としての姿勢や思想のおかげで我々は新しい美濃焼に出会えるのです。ありがとう、西岡さん! さて、今回はその新技法である「美濃青白磁」、「美濃白磁」、「艾白(がいはく)」と長く取り組まれている黄瀬戸・織部・瀬戸黒・志野の新作が並びます。是非お越しください!

杉本祐 陶展

杉本祐 陶展

2023年7月1日 - 2023年7月9日

今年は杉本祐さんの個展を開催いたします。 信楽一本で作陶されていますが、同じ土の焼き締めでここまで様々な表情を付けられるのは毎度のことながら感心いたします。 そして氏の定番となりつつある透かし彫りも新意匠をご出品いただきます。粗めの土なのでゆったりとした形と相性がよいと思われますが、均整のとれた形にも信楽の土は映えるのです。大きめの石などを含むため彫るのは大変なことと思いますが、思うからこそ頼みたくなるのが人情です。 今年は粉引も少しご出品いただきます。是非お越しください。

杉本祐 陶展

杉本祐 陶展

2025年10月18日 - 2025年10月26日

今年も杉本祐さんの個展を開催いたします。 今回はお得意の信楽に加え電気窯で焼いた「白信楽」をご出品いただきます。信楽というと穴窯や登り窯などの薪窯で焼成し、薪と炎による自然味のある景色と粗い土味による野趣を醍醐味としたヤキモノというのが一般的な認識であると思います。今回の「白信楽」は全く違う考え方によるもので、極力無景色になるよう灰も炎も発生しない電気窯で真っ白に焼かれたものです。それにより信楽のもつ粗い土味だけが残り、武装をしていないランボーのような雰囲気になりました。 やきものを少しでも知っていると信楽に限らず「粗い土には野性的な景色!」という文脈があるでしょうから、とても異質なものに映るでしょう。そこがおもしろいのです。そして、料理が映える!土モノの質感と白磁の汎用性を併せ持つスーパーウルトラハイブリッドウェアなのです。何ら難しいことをしているわけではないと思いますが、前述の文脈からは出来ない発想ではないでしょうか。ちょっとした発見です。 作品とは思想を具現化したものであります。穴窯でしっかり焼かれた信楽と「白信楽」の茶器・花器・酒器・食器の新作を展覧します。是非お越しください!

杉本祐 陶展

杉本祐 陶展

2026年6月20日 - 2026年6月28日

今年も杉本祐さんの個展を開催いたします。 一昨年、杉本さんの工房に伺った際、窯場に捨てられていた真っ白な器を見つけました。大きな長石粒の見える信楽の土によるものでした。触れてみるとキンキンに焼けていました。杉本さんに伺ってみたところ、内釉をする為の素焼きをしようと電気窯で焼成中に寝てしまい、炉内の温度が上がりすぎてこうなった。ここまで焼けてしまうと施釉もできないので失敗作として捨てた。とのことでした。が、おもしろいので是非出品して欲しいとお願いしたのでした。 去年からご出品いただいていますが今年はこの色や質感に合う意匠をより意識した作品をご出品いただきます。勿論、穴窯焼成による信楽もご覧いただけます。同じ素材による焼けの極端な違いをお楽しみいただければと思います。是非お越しください! ※粗目の土による焼き締めは水漏れもお越しやすい為、水止めとして見込みに釉薬を施すことを内釉(うちぐすり)という。800度前後で少し焼き固めて(素焼き)から施釉をする。