2020年1月以来、久しぶりに西岡さんの個展を開催いたします。
まず、表現が格段に豊かになっていることに驚かされました。
2019年に築かれた薪窯を掌握され、造形・意匠の幅も広がり、やきものとしての質感・作りも
それぞれ深堀りされ、西岡さんのやきもの愛を改めて強く感じさせられます。
更に!西岡さんの代名詞である黄瀬戸でも「黒狐手(こくこで)」と銘打たれた新しい手を発表されます。
ご本人がいう「黄瀬戸と楽の融合」の通りに見えますが、その内容もなかなかのものです。
「黒狐(こくこ・くろきつね)」は中国や日本の神獣であり平和の象徴とされています。作品の色と楽の要素を含むことから「黒」。油揚げの別称「狐揚げ」から「狐」。黒い油揚手の黄瀬戸ということで「黒狐手黄瀬戸」となったようです。
図録1の作品については更に「エナ栗」としていますが、これは長次郎の「ムキ栗」を黄瀬戸の定番
である六角にし、西岡さんの窯がある美濃は恵那の名産 恵那栗から命名したものです。
造形物は視覚で楽しむものでしょうが、そこに縛られず多角的になると茶も酒もおいしくなるというものです。もちろん、やきものとしても素晴らしく、極上の油揚肌に渋みが加わり、造形のおもしろさも相まって目を釘付けにされます。
今、最高に爆発している男の展示を是非ご覧下さい。