今年も澤克典さんの個展を開催いたします。
信楽、織部、呼継の新作が並びます。すっかり人気の手となった呼継ですが、「呼継って何?」とよく耳にするのでここで少し触れます。「呼継」は「よびつぎ」と読み陶磁器の修理技法である「金継ぎ(きんつぎ)」の一種です。金継ぎでは接着剤や欠損部の穴埋め用パテとして漆を主に使います。仕上げの化粧として表面に金粉を蒔くことから「金継ぎ」と呼ばれていますが、金を使うのは表面のちょびっとだけです。欠損部の修繕には元あった部分を用いることが基本ですが、呼継では欠損部分に他の陶磁器(以外もあり)の破片を当て継ぎます。他の破片を「呼ぶ」わけです。
というわけで、「呼継」は本来修理の技法なのです。それをはじめから作品に取り込んだものが澤さんの呼継です。師匠の鈴木五郎さんも得意とされていたものです。最近はご友人の作品の破片も用いますがこれがまたおもしろいのです。全く違うことを考えている他人による作品と自作をうまく調整してひとつにまとめあげる。澤さんの人柄も影響しているように思います。ちなみに、呼継は人の縁を繋ぐ縁起ものでもあります。
今回も茶器・花器・酒器・食器と揃います。是非お越しください。